海紅社句会レポート 2015年07月分

皆様こんにちは。お久しぶりの玉虫です。

体調不良のためご無沙汰しておりましたが、わたしにとっては今年初!七月五日の海紅社定例句会に参加してまいりました。

水差し今回の参加者は、社主、田中耕司さん、日野百草さん、石川聡さん、小澤温くん、そしてわたし玉虫の六人です。
今回は急な日程変更などがあり、由紀ちゃんなど参加出来なくなってしまったかたもいらっしゃったのですが、かなり個性的な顔ぶれとなり、大いに盛り上がりました。

 

      今月の水差し

今回の投句全作品は以下になります。

中塚 唯人

小鳥たちソプラノで歌うほうを見上げる
雨は上がり妻は紫陽花の話おばちゃん聞いている
これ無事名馬なり世田谷のトマトと茄子を買う
揺れてなんぼゴーヤの風が吹いている
手強し鰻は二本差し覚悟するべし
句会風景Ⅰ
田中 耕司

手巻きの腕時計動かなくなった母の七回忌が来る
運動会の代休って静かな朝が夏
葛の葉のいきおいにはかなわない真夏日も
時間もてあましてるテレビの画面麦秋

 

日野 百草

願い重くとも短冊竹はまっすぐ
蟻地獄の穴掘る苛烈われ生きるなり
口のなかタイノエ二匹の絆
爆音に人は散る線香花火は囲まれ
使わず全うしたアカエイの針は鋭く

石川  聡

かんのん様ご無沙汰です海紅社もうすぐ
手相みせ青桐雨受ける
耳奥の痒みどんどん増す低気圧
傷みなでてくれる薊むらさきの刷毛先
バー横あき瓶らあくびする朝焼け
家蜘蛛秒針じみて小虫狩るクーラーのうなり
あさりピューピュー唄っちゃってみそ汁

小澤  温

知る人で一番下品と嫁が言う
JBはゴーヤの神を知らざりき
悪さする奴の手にチェリオ

小笠原 玉虫

ものもらいかばって右頬に雨
寄せた赤子のあたまくらいのあじさい
雨を嫌って遅れてばかり

句会風景Ⅱ社主の句、

これ無事名馬なり世田谷のトマトと茄子を買う

からは、トマトを「赤茄子」って言ったら素敵かも、という話が出ました。そこから世田谷の原風景についてのお話が広がり、ノスタルジアと俳句の関連性などについて盛り上がりました。

耕司さんの句

運動会の代休って静かな朝が夏

からは、「夏」と言い切ることで句のおさまりがよくなるというお話が出ました。

聡さんの句では

バー横あき瓶らあくびする朝焼け

が、何より大好評でした。夜明けのバー横という世界が面白いという意見。あき瓶「ら」の「ら」は必要だったか、という議論、早朝の繁華街のちょっとしたさみしさを詠むことの面白さなどについて大いに盛り上がりました。

温くんの句では

知る人で一番下品と嫁が言う

が、まず大好評。かっこつけずにさらけ出す強さがいいという意見が出ました。そして

JBはゴーヤの神を知らざりき

では、人種・国民性のちがいや宗教のちがいにまで話が及び、世界俳句の話題にまで発展しました。国がちがって花などが共通認識でない場合、何を詠んで伝えるか。など、議論が白熱してとても面白かった! ちなみにJBはジェームズ・ブラウンです。句そのものも面白く、かっこよくまとまっていて大好評です。そして、

悪さする奴の手にチェリオ

では、句に商品名を詠み込む面白さと危険性の話になり、類句の話題となり、我々自由律俳句を詠むものは、過去句よりもどこかで聞いたコピーに似てしまう危険性がある、という話で大いに盛り上がりました。
二十代前半と、とても若い温くんの句は刺激的で、実に面白い! エキサイティングでした。

そして、わたくし玉虫の句ですが……。

自分では3句とも、かなりお気に入りだったのですが、点はいただけず。トホー!

雨を嫌って遅れてばかり

など、七音・七音にしておさまりのよさに逃げてるな、というご指摘がありました。あ、ほんとだ。七七になっていますね。完全に無意識でした。いやー指摘されて初めて気付きました。あらまぁ。
そして、

寄せた赤子のあたまくらいのあじさい

こちらは、会場の半分に意味が伝わってなかった! 自分では「赤ちゃんを抱き上げて、キレイね~見てごらんなどと言いながら、紫陽花に近づけた」景のつもりでしたが、紫陽花を束ねる→赤ちゃんのあたまくらいの大きさになる、という意味だと思ったと言われました。紫陽花という「花」と「寄せる」という言葉が、花束を連想させやすかったのかもしれません。これも指摘されるまで気付きませんでした。いやー面白いな。やっぱり他者の視線って俳句には重要と思いました。

大不評たまむん句
1

興奮に包まれた句会が終わると、賑やかに宴会が始まりました!
2

奥様の腕によりをかけたご馳走が並びます! いつも本当に有難うございます(^ω^ )♪
海紅Webの整備の話、Wikipediaの海紅ページの話、Webを使って若い世代に海紅のことを伝えてゆくことなどについて、お酒を飲みながら大いに語り合いました。

 

 

 

 

あっという間に時がたち、お開きの際には社主からとても面白そうな本をお借りいたしました。
3
女性俳人について知りたいとちょうど思っていたところなので、とっても嬉しい!

今回もとても楽しい海紅社定例句会でした!

カテゴリー: 玉虫雑記帳 パーマリンク

コメントを残す