各地俳況

【各地俳況】
 赤壺詩社句会(倉敷)  一月九日        わやじゃ
本棚に欠伸する古書店の昼すぎ              節
手をかけた小さいがカブの赤さよ            あきら
インター抜ければまぶしく朝日今日は吉日        順 子
ゆず浮かべほっこりあたたまり             柏 子
バス停で本読む人を夕日が包む             玉 恵
女ざかり見すごして猫の泣き声             多計士
ゆらぐジーンズの町スマホの少女達           幸 子
酒好きに冷たい雨は物足りない             きいち
過疎の島日なたの猫が話し相手             知 子
友逝きて師走の空に雲一つ              としかつ
まねき猫に迎えられ春にあう              鈴 子

 かみなり社句会(氏家) 一月十四日            氏家図書館
初詣にもゆけず餅焼く二人               智 庸
蟷螂も冬への身仕度に変身する             君 子
すっきり明けた筑波山頂の一献             義 司
初金星座布団舞い飛ぶ初場所              八重子
児の車椅子大病院のポストさがして年賀状        和 子

 しらさぎ句会(東京)  一月十五日    白鷺高齢者会館
センター試験無かった時代良かったなあ          禎
顔の冷たい早朝うっすら北極星             功 子
カランコエ蕾ふくらみもうすぐね            照 子
こたつ楽しむ妻の足に触れた(送句)            毅
子供いない娘の愛犬にもお年玉             ゆきお

 阿良野句会(浜松)    一月二十日    西部協働センター
年ごとに老いる母また一つ出来ないこと増えた      千栄子
誰より長く願って家族初詣               三 枝
元気ならば誕生日仏壇のケーキ             加 代
牡蠣も海苔も採れて空っ風は町をうるおし        ふ み
誕生日ケーキ頬ばる十七才の孫娘            侑 子
夕日沈んだ薄明り帰り急ぐ車の列            ゆかり

 海紅社句会(東京)   一月二十一日         海紅社
朔風が終電逃し窓をたたく               広 太
相鎚ばかりでリズムが生まれる             優 子
花壇寝たふり陽射しやってきた                          由 紀
だんごさむぞら海苔で巻くもんなか           崇 譜
路にも理由(わけ)あろう皴(ひび)いちめん凍みている    聡
着崩し様になる中央から乗るアメリカさん                ゆきこ
音のない午後すき通るコバルトのブルース (田中耕司氏句集出版)                                                                                                                                       吉 明
おせちにも飽き三が日がしょぼくれる          唯 人
葉の落ちた枝に花梨の実がひとつ残った         耕 司

自由律鹿沼クラブ(鹿沼)一月二十一日    菊沢コミセン

だし汁に白みそ仕立て母の雑煮味            澄 江
寒風走る児らの集団と鬼ごっこ             玲 子
お年玉の中味より袋喜ぶ幼な児             佳 子
一隅の蝋梅に月照らす                 憲 一
人生のリハーサル終えギター爪引く「春が来た」     幸 子
革ジャンの孫娘さっそう新年の挨拶           君 子
黒豆は話に聴き入る子の瞳               万理子
初詣にもゆけず餅焼く二人               智 庸