各地俳況

ミニ句会(東京)  八月四日   鷹番住区センター
金魚ふあふあ歯が痛む             シ ン
あの子ソフトクリームぬって日焼止め      すすむ
歩兵であるひまわり夜の静か          こ う
アスファルトに電線の影つなわたり      ゆきこ
ティアドロップ注がれたんさん 崇 譜
耳穴へ心地よく黄昏すべり落ち 吉 明
諍《いさか》いの境かるがるマティーニで 聡
夕暮れに線一本あり尾根つかむ 直 弥

赤壺詩社句会(倉敷)八月五日 児島市民交流センター
半夏生の空白にメモする            節
校庭に声無く一日が速い           あきら
川に沿う電車昨年の災害見ぬふり   順 子
小便小僧まねて笑顔列をなし   多計士
梅雨空を柔らかくして合歓の花   幸 子
今日も完食薄味の味噌汁   きいち
黒猫の瞳の中に金環食   知 子
のんびりふらふらそのまま日が暮れて  としかつ
憂鬱な雨全てを不協和音に変える   みほこ
旅のおわり夏草はびこる    鈴 子

横浜句会(横浜) 八月十日   杉田地区センター
夢の中さんかくな親不孝           のりこ
夏の陣セミの一揆セミ爆弾          拓 也
気がつけば百日紅              清 仁
この血をぜんぶだせば楽になる風呂      幸 弘
ハンカチが落ちている            空心菜
ひまわりの日暮れた無言が並ぶ        こ う
少女降り闇がのびていた           由 紀
ラッパの音は少し湿っぽく夜の隅       ゆきこ
冷たい部屋の蜘蛛も時計も逆まわり      吉 明
日傘の列夏がギア上げた           耕 司

海紅社句会(東京)八月十八日            海紅社
ゆく夏のシャワーヘッドはうつむくひまわり  シ ン
麦わら帽あみ目ひとつひとつ夏綻ぶ      こ う
蝉が灼熱地獄と盃かわす               唯 人

阿良野句会(浜松)八月十九日 佐鳴台協働センター
デパートの入口冷たい風もとめ人群れて    千栄子
産直で茗荷買ったとお昼は素麺        三 枝
階段でこけたこれって加齢ですか       加 代
鰻の養殖イチからジュウ土用が近い      ふ み
雨戸をあけるとび込む緑と蟬時雨       ゆかり

かみなり社句会(宇都宮)八月二十日    西方寺
畦道散策緑の風に追い越され          義 司
釜蓋饅頭背負い盆の旅             黒山人
朝採りの胡瓜の刺指に痛い           モ ト
白い風走り去り馬鈴薯畑(いもばたけ)      守 之

海紅ネット句会「俳三昧」八月
てにおはたぴおかみる・く・とろぴかる           聡
百日草の赤と黄色しわのある祖母の手        ゆきこ
短夜の窓あいており遺影の列          由 紀
絵はがき淡い花火の行方               こ う
水面ガバリと魚《うお》が身をよじる黄昏       直 弥
句の出来そうな今朝はウクレレ            吉 明
もうセミが死んでるみんなあおむけ          耕 司
汚い字だが精一杯のラブストーリーだ         秀 斗
ブルーベリーブルーになれブルーになれブルー     はるか